地獄保育園①

これからお話するエピソードは、以前、あるインタビューでも答えたのだが、
それももう読めないと思うので、ここでもう一度詳しく振り返ろうと思う。
今現在の人格を形成する上で、かなり大きな(マイナスの)影響を与えられたと思われる、
正真正銘、ホンモノのトラウマである。



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物心ついた時、俺は地獄にいた。

地獄とは、俺がその当時通っていた保育園の事である。
この保育園の園長と副園長は、狂っていた。

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園長は60過ぎの白髪ババアで、鈴木副園長は50歳くらいの図体のデカい怪力ババア。
園長の命令にヘコヘコと従う、権威主義者だった。

この二人は園児の事を『玩具』としてしか見ておらず、暴力は日常茶飯事。
言うことを聞かない園児は、縄でグルグル巻きにされたり、
下半身だけ裸にされ立たせたり、挙句の果てにはニワトリ小屋に閉じ込められたりと、
精神的にもかなりキツイ仕打ちをされたものだ。

園長と副園長のターゲットは園児だけに留まらず、若い保母さんもその餌食となった。

よく朝礼の時に、皆の前で大声でののしられ、泣いてしまった保母さんを
園児が励ます光景を覚えている。
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普通は逆だと思うのだが、この保育園においては
見慣れたいつもの光景になっていた。



ある日の夕方。

「とおる君、園長が呼んでるから一緒にホールに行きましょう」

鈴木副園長に、そう声をかけられた。

嫌な予感はしたが、逆らう訳にもいかず、
副園長に連れられて薄暗いホールへ向かった。












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そこには先客がいた。

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同じクラスの雷太(らいた)君が、泣きながら園長に土下座していたのだ。
全く状況を飲み込めなかった俺は、目が点である。

だだっ広いホールに、雷太君の嗚咽が響き渡る。

園長が口を開いた。

「とおる君と雷太君が、中庭のシーソーで遊んでいる所を、副園長が見たというのです」
「あのシーソー、工事中で危ないから遊んじゃ駄目って言いましたよね?」

俺は遊んでないので素直に「僕は遊んでません」と答えた。

この当時の俺はまだ純粋で、それなりに正義感もあった。
泣きながら土下座している雷太君に向かって、こう問いただした。
「雷太君、キミは本当にシーソーで遊んだの?」
「遊んでないなら素直にそう言ったほうがいいよ!」
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雷太君は俺の問いに答えず、ひたすら泣き続けている。

すると園長、
「じゃあアナタは、副園長が嘘をついているとでもおっしゃるのですか?」

「はい」


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俺は副園長に髪の毛をつかまれ、冷たい床に頭を押し付けられた。

力づくで、無理矢理土下座をさせられたのだ。


「・・・すみませんでした」


オトナに対する得体の知れぬ恐怖心が、俺の口から謝罪の言葉を吐かせた。

『暴力』 『土下座』 『無実の罪を償わせる』
幼い子供にしてはいけないワースト3ではなかろうか。

それらを同時に味わった俺。
心の中で、何かがピキリと音を立てて崩れ去った様な気がした。

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俺を見下す園長の目は、完全に悪意に満ちていた。

おそらく、シーソーの件なんて完全なでっち上げだろう。
俺たちに土下座をさせる為だけに呼び出したに違いない。










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「この保育園、あぶねー」

自信が確信へ変わった瞬間だった。






つづく。
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by kurukurupaaaa | 2008-01-24 05:07 | 先生  

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