地獄保育園③

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昼食後の自由時間は、園児達にとって束の間の心安らぐ時間である。
俺は中庭に出て、仲間達と共に砂遊びに興じていた。

しかし、そんな心安らぐ掛け替えの無い時間も、
鈴木副園長の叫び声によって、一瞬にして恐怖の時間へと変化した。












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「今から雷太君を焼却炉に燃やしに行きます!!!」

同じく中庭で遊んでいた雷太君が、鈴木副園長に捕まってしまった。
雷太君とは、ホールで俺より先に土下座をさせられていた、あの雷太君である。

恐らく、何かイタズラをして、それが副園長にバレてしまった為か、
もしくは以前の様に冤罪か、はてまた生理からくるイライラの八つ当たりか・・・。
生理は終わってるから無いか。

詳しい事情は知らないが、兎にも角にも雷太君は副園長の餌食になってしまったのだ。

「助けてー!!!僕を燃やさないでー!!!」

雷太君の断末魔の叫び声が、園内にこだまする。

他の仲間達も、

「副園長先生、雷太君を燃やさないであげてー!!」

と、泣きながら懇願している。

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この時の状況と心情を、俺は鮮明に記憶している。
俺は、副園長に担ぎ上げられる雷太君の事を、真下から見上げていた。
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そして俺の視線は、泣き叫ぶ雷太君から、
その後ろに広がる綺麗な青空へと移っていったのだ。

目の前の恐ろしい現実から、その後ろに広がる美しい空の彼方へと
俺は逃避したのだ。

おそらく、これが俺にとって人生初の現実逃避であろう。

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雲ひとつ無い、抜けるような青い空と、園児達の泣き叫ぶ声。
この二つは水と油で、通常混ざらないと思うのだが、
この日は見事に混ざり合っていた。

俺は自由時間が終わるまで、青い空をボ~っと見続けていた。




あの日雷太君がどうなったか知らないが、雷太君とは中学まで一緒だったので
燃やされずに済んだのだろう。

雷太君は、小学校時代はいじめっ子。中学校時代はいじめられっ子。
今は秋葉系のオタクになっているらしい。(同窓会に出席した友人情報)

なんだか、かなり波乱に富んだ人生を歩んでいる様な気がするが、
それも全てこの保育園のせいだろう・・・。


























































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by kurukurupaaaa | 2008-02-02 16:37 | 先生  

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