例の体験

死体がらみの記事ばっか描いてたら、
もう一つ「死」にまつわるエピソードを思い出した。
個人的には、人身事故なんかより何倍も恐ろしかった体験。


俺は「霊」というモノは信じない主義の人間であるという事だけ前置きしておく。








あれは今から7年くらい前、俺がまだ大学生だった頃の話だ。

本来なら就職活動に専念しなければならない、人生における最も大切な時期に、
俺はヤンジャンで『青春ヒヒヒ』とかいう糞漫画を連載していた。

初めての連載に、俺は発狂寸前だった。
ってゆーか、発狂してた。今漫画を読み返すと、それがよく分かる。
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一週間に一人で14Pも描く事なんて、鈍才な俺には無理なのだ・・。
編集部からアシスタントを派遣してもらう事も可能だったが、
見ず知らずの人間と仕事なんてできないので断った。
部屋にある大切な小物とか盗まれるかもしれないし。

でもやっぱ一人はキツイ・・・



























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そんな中、助けてくれたのが押切君だった。

「タスケテクレ!!」と電話したら「イイゼ!」と快諾してくれて、
週に一度、遠路はるばる我が家までやって来て、トーンを貼りまくってくれたのだ。
これは本当に助かった。
見ず知らずの人間に大切な小物を盗まれるよりは、気の知れた押切君に盗まれた方が、
まだいい。





で、いつもの様に一緒に原稿やってたある日。

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押切君の携帯が鳴った。






























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その途端、部屋の空気がズン!!!と重くなったのだ。
なんというか、違う次元に迷い込んでしまったというか、
自分の部屋なんだけど自分の部屋じゃない様な・・・
とにかく、異様な感じ。

コレは俺だけでなく、押切君もハッキリ感じたので、
断じて気のせいでは無い。


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と同時に、猛烈な寒気に襲われた。
季節は秋だったが、まだまだTシャツ1枚でやり過ごせるくらいの陽気だったのに・・。




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携帯は延々と鳴り続けている。
















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ようやく押切君が電話に出た。

相手が誰なのか気になって仕方なかった。
だって部屋の空気が狂ったのは、明らかにこの電話が鳴ってからだもの・・。

10分、20分、30分・・・

いつまで経っても話終えない押切君にしびれをきらし、
小声で尋ねてみた。

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なんと相手は警察だった。
























話を要約すると、押切君の友人がデパートの便所で首吊って自殺したらしいのだ。
(友人といっても、一、ニ度会ったにすぎないくらいの関係だったらしいが)

で、その友人の唯一の所持品である携帯のメモリーには、
押切君のデータしか入っていなかった為、警察から押切君に電話が入ったという訳だ。
誰にも相手にされない中、最後まで親身になってくれた押切君にだけ
心を許していた様だ。






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警察に取り調べを受けながら、トーンを貼り続ける押切君。
その横でフザけた原稿を描く、俺。

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「部屋の空気が変わった理由、分かったよ」

電話を終えた押切君が呟いた。

押切君がまだ、その友人が本気で死ぬとは夢にも思ってもいなかった時期に、
冗談半分である約束を交わしたらしいのだ。


押切君「俺オバケ信じないからさ、死んでオバケになれたら俺んとこ会いにきてよ」

友人「わかった、すぐ行くよ」


その約束通り、友人は会いにきてしまった様である。


























俺んちに・・・・。






















霊は信じないけど、すごくイヤ~な気分になった。

でも大丈夫!
いつも押切君はうちに一泊して、翌日の昼くらいに帰って行く。
さすがに一人はキツイけど、押切君と一緒ならばこの状況も笑いにできる・・・
はず。




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押切君は、容赦無く帰って行きやがった・・・。













































俺は霊も信じないし、霊感も無いけど・・




































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あの夜確実に俺の部屋には誰かがいた。



翌日の昼くらいまで部屋の空気はおかしく、原稿の締め切りを破りかけた。
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by kurukurupaaaa | 2008-05-12 02:50 | 友人  

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