本日のおじさん・5

久しぶりに赤羽を訪ねてくれた友人を駅で見送り、
さあ俺も帰ろうかなと思った、その刹那。


「おーーいっ」

「おーーーーーーーーーーいっ」


後ろから、狂気をまとった声がした。
声は、明らかに俺に向けられている。



恐る恐る振り返ると、そこには・・・






















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完っ全に出来上がってるおじさんが存在していた。

やばい。

絡まれたら、かなり厄介な事になる。

逃げろ!!!


























































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逃げません!!!

求められたら受け入れる、これぞ俺の街の美学。


実はこの時、俺も結構酔っ払っていたので、
同じく酔っ払ってるおじさんと意気投合してしまったのだ。
そして、何を隠そうこの文を書いてる今も、俺は酔っ払っているんだぞ。




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おじさんのおでこの怪我は、酔っ払って駅の階段から転げ落ちた時のものらしい。

「おとうさん、あまり飲みすぎちゃ危ないですよ~」

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「だはははは、だいじょおぶだいじょおぶ」

以後おじさんは20分に渡り、政治についての熱いトークを俺に聞かせてくれた。
俺は政治よりもおじさんに興味があったので、携帯いじるフリをしつつ
おじさんを撮影する事にした。


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で、政治からどうやって話がズレたのか知らないけれど、

「今から四国に、八十八箇所めぐりに行くんだよお」

・・・的な事を、唐突におっしゃり始めやがった。


「もう電車終わっちゃいましたよ?どうやって行くんですか?」

「歩いて行くんだよ」


〝お遍路〟ならぬ〝お変路〟というギャグであろう。

もう、これだから好きだなあ!赤羽のおじさんは!!



やがておじさんは、俺の手を掴み、グイグイ引っ張り始めた。
肉体労働をしているのか、すごい握力だ。

「にいちゃんも一緒に四国行こう!」

引っ張ってる方向は四国方面ではなく、北海道方面だったけど、
なんかもう、いっそのこと行っちゃおっかなと、割と本気で思ってしまった。

でも、帰って今日中にやらなきゃいけない仕事があったので断った。


しかし、おじさんは俺の手を放してくれない。

寂しそうな表情で、

「行こうよ、一緒に四国行こうよ」

と、しつこく誘ってくる。

嗚呼、ここは真面目にちゃんと断らなきゃいけないなと思って、

「おじさん、俺、仕事ある!だから四国行けない!!」

と、目を見てちゃんと断った。



するとおじさんは














































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「わかったよ、気をつけて帰んなよ」

手を放し、笑顔で俺を見送ってくれた。

もうこれだから・・

これだから赤羽のおじさんって奴は・・・























大好きである。
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by kurukurupaaaa | 2008-06-14 23:57 | 街人  

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