神崎君②

古本屋の前で初対面を果たした俺達は、
その足でマクドナルドに向かった。
そしてコーラを飲みながら、しばし談笑。
いや、表向きは談笑なのだが、お互いがどういう人間なのかを
警戒しながら探り合っていたのだ。
2時間ほど様々な話をしたが、この押切という男がどういう人間なのか、
俺はまったくもって掴めなかった。
マックを出た俺達は、気分転換に街を俳諧する事にした。
特に会話も無いまま、ただひたすらに夕暮れ時の神保町を歩き続けた。
と、押切君が沈黙を破り、唐突にこんな事を聞いてくる。
押切「清野君、君は童貞なのかい?」
清野「そういう押切君こそどうなんだい?」
押切「・・・童貞だとも」
清野「・・・俺もだとも」

「童貞」という、十代の男子にとってこの上ない共通点のもと、
俺達はようやく打ち解け合った。
長い年月を経て、ようやく俺達は真の「友達」になれたのだ。
そしてこれがキッカケとなり、長いこと内に秘めていたお互いの価値観やら人生観を素直にさらけ出すと、俺達は驚くほど共感し合った。
この続きは「東京都北区赤羽以外の話」に
収録しております
by kurukurupaaaa | 2008-01-06 20:21 | 友人


